第400章

「いや、別に」前田南はハンドルを握りながら、無意識のうちに否定した。

「私は社長よ。あなたのことばかり構っていられないわ。他の案件だってあるし、マネージャーだって一番優秀な人をつけたんだから。仕事を取ってくる腕は確かなのよ。もう少し愛想よくしてあげて」

「あいつ、俺のことチクったんですか?」桂川翼は不満げに口を尖らせた。

前田南は彼を横目で一瞥した。「いつからそんなひねくれた考え方をするようになったの? 言われなくても大体わかるわよ。向こうが礼儀正しくしてくれているんだから、あなたも礼儀を持って接しなさい。引き抜くのにどれだけ苦労したと思ってるの」

「はいはい、わかりましたよ」桂川翼...

ログインして続きを読む